2002年9月9日(月)のひとりごと 「ジブリ美術館・・・のはずが・・・」


三鷹の森ジブリ美術館へ行ってきた。
行ってから思い出したのだが、『紅の豚』以来、私は宮崎駿が好きではないのだった。
ではどうして行ったのかということを書き連ねるのは面倒なのだが、これだけは書いておこう。
私は別に「きゃ〜トトロだぁ〜!」「ネコバスだぁ〜!」と歓喜の声を上げるような輩ではない
(ヨメは少しその毛があって、ウチには「おじゃる丸」のビンちゃんがいる。しかし何故おじゃるではなく貧乏神なんだか)。
ましてや「ナウシカだぁ」「クラリスだぁ」と恍惚の表情を浮かべる●●●でもない。

ただ私もキャラクターものにはちょっとだけその毛があって、伯父がサンリオに勤めていたせいもあり幼い頃からスヌーピー派である。
彼のいいところはCOOLな点である。ミッキーのようにスター気取りだったり、客に媚を売ったりすることはない。
常に己は己としてあり続ける。ダンディズムである。今でこそ変な服を着せられたぬいぐるみなど売っているが、あれは分かっていない。
彼は本来自分の意志で何かを“演じている”のである。
JOE COOL、フラッシュ・ビーグル(ダンサー)、世界的に有名な外科医、イースター・ビーグル、世界的に有名な弁護士、小説王、撃墜王、ボーイスカウト、凶暴なはげたか、シューレス(野球選手)、世界的に有名な外人部隊の曹長・・・。
スヌーピーにはポリシーがある。わけのわからんコスプレをしているキティちゃんとは大違いである。

いや、それはそれでキティは見上げたもんである。
今では日本中ありとあらゆる場所にありとあらゆる格好のキティがいる。
ご当地キティが出始めた頃から着目していた私は「やっぱり仙台なんかは独眼竜キティとか出すべきだよなー」などと冗談で言っていたら、今では本当にあるのである。高知では海を見つめる坂本龍馬キティもいる。
その一方で職業シリーズもあり、帝国ホテルの従業員からローソンの店員、佐川急便までいろんなことをやっている。たしか飛騨では忍者をやっているはずだ。以前、私の携帯のストラップはスワローズのユニフォームを着たキティだった。
伊達政宗から運送屋まで。坂本龍馬からコンビニの店員まで。
職業に貴賤は無いとはいえ、あまりにもその活動範囲が広い。

そしてキティはしだいにコスプレから着ぐるみへと移っていく。
宮崎ではカボスをかぶり、長崎(佐賀の誤り)ではムツゴロウをかぶり、またある時は甘栗をかぶっていたりする。
山口県のキティは自ら河豚(フグ)のかぶりものをして鍋にまで入っている。猫鍋ではないか。「乗越駅の刑罰」(筒井康隆)だ。

さらに今ではすっかり着ぐるみの域を超越している。

今の私の携帯ストラップなのだが、携帯で撮った画像だから分かりにくいけど、チョコバナナなのだ。
(暇があったらちゃんとした写真に差し替えようと思うのだが、それほどヒマじゃない)
たしか、おでん、綿あめ、焼きトウモロコシ等々夏祭シリーズとかいうものの一環だったのだが、キティーそのものがチョコバナナと化している
いや、チョコバナナに目鼻とリボンが付いているだけで、見方によってはアゴの長いキティなのだが、もはやキティではない
その主体の存在意義すら我々に問う、まるで哲学的命題に近い何かがここにはある。(そんなオーバーなもんじゃないけどさ)

ところであまり知られていない事実だが、キティーには双子の妹ミミーってのがいる。
たしか千葉のお土産だったと記憶しているが、二人(?)でキラキラの衣装でデュエットしてる。もちろん中身はピーナッツ
一体どの世代をターゲットにしているのだ?

あ、ジブリの話のはずだったのに・・・。


戻る  Next