2002年9月9日(月)のひとりごと 「今度こそジブリ美術館」


というわけでジブリ美術館である。
電車で2〜3駅のご近所ということもあり気楽に遊びに行ったという感覚である(入場券買うの大変なんだけどね)。

写真・ビデオ撮影は禁止なのだが、どうやら屋上だけはいいらしい。
カメラやビデオを持ち歩かないので
(土産も買わない)
携帯で撮影したので画像が悪い。

何だか分からないかもしれないけど
『ラピュタ』のロボット兵ね。
(守り神って書いてあったけど)
後ろ姿の方が哀愁がある
『ラピュタ』の司令室にある石。
よく見えないけど表面にナントカ文字が書かれている。

これを見ながら
「読める!読めるぞ!古文書の通りだ!」と言わなければならない。

「あなたは…誰?」
「シャア・アズナブル。ご覧の通り軍人だ」
あ、違う話になってしまった。


小さなお子さまは「ネコバス」なんかで遊んで楽しめるのだろう。
ジブリ好きッみたいな若いカップルも「セル画」見てるたけで楽しめるのだろう。どうせデートだし何でもいいんだろっ。
だけど、オジサンは・・・アニメ製作の大変さと現場の混乱ぶりが垣間見えて楽しかったんだな、これが。

常設なのか特設なのか知らないが、『千と千尋』のセル画とか原画とか背景画とか設定資料とか諸々展示してあった。
普通、展示用に綺麗にするものなのだが、制作室にあったもの何でもかんでも書き込みからいたずら書きまでそっくり展示してある。
進行表から進捗表、果ては夜食のメニューから封の切られていない作画監督の給与明細まで。
『TALKING HEAD』で押井守は「製作現場は戦場だ」と言い本当に銃撃戦などをやっていたが、なるほど戦場で給与明細なんぞ見ている余裕はあるまい

『千と千尋』は1400枚以上の背景画が使われているそうで、進捗表か何かのスミに小さく「最初は1300枚だったのにぃ」みたいな走り書きがあって、宮崎駿に対する恨みつらみも垣間見られて面白い。

とにかくアニメ製作は気の遠くなるような作業だ。山と積まれた全原画を見るだけで「すげえな」ってのが正直な感想だ。
いや、アニメに限らず全ての映画はスタッフの血と汗と涙と努力と混乱の結晶であるに違いない。
それを「つまらない」「嫌い」「分からない」などの簡単な一言で一刀両断してしまうことはできないと痛感した。
これからは真摯な態度で論理的にけなさなければいけないのだな。

というわけで、キャラクターグッズ好きの毛のある私は、グッズを超えた実物大(なのか?)のロボット兵で満足し、
『ナウシカ』のガンシップのプラモに心動かされ(<作ってる暇がどこにある?)、
腐海の蟲の真鍮製の置物にも心動かされ(<19万円もするんだぞ)つつも
結局「一銭も儲けさせてやるもんか」と思い、やっぱり何の土産も買わないのであった。
入場料1000円払ってるけどな


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