ひとりごつ

バックナンバー

[先月] [目次] [来月] [最新ごつ] [トップ]

2004年8月5日(木) エネミー・オブ・希須林

電車で向かいの席の人が読む東スポの見出しを、相変わらずこっそり見て笑ってしまいました。



中国の反日行動




ガッツ石松




OK牧場





よく読むと、「サッカーのアウェイでブーイングが起きるのは当たり前だ」という内容のようなのですが、そんなことをガッツ石松が言ったからといって、そんなものを一面トップに堂々掲載する東スポの神経は相変わらず愉快です。
ていうか、この論理も物の道理も超越した文章が最高に可笑しくて、電車の中で必死に笑いを堪えるのに負け、笑ってしまいました。
そんな、反日行動を目の当たりにするまで気付かないボンクラ日本人どもよ、いかがお過ごしですか?


中華料理店に行った時の話。

脚本書く時にいつも困るのですが、中華料理店と書いて、どんな店を思い浮かべますか?銀座アスターみたいな高級料理店ですか?それとも商店街の中にポツンとあるカウンターに丸イスでラーメンとチャーハンとちょっとした炒め物や餃子なんかがあるような店ですか?
居酒屋ってのも困るのです。デートなんかでも使える小洒落た洋風居酒屋ですか?それとも三平酒寮ですか?湯豆腐だろうが漬け物だろうが味付け全部醤油の三平酒寮ですか?

この話の舞台は、新宿駅ビルの中にある洒落た中華料理店です。高級って言うほどではありませんが、なかなか感じのいいお店です。
両隣のテーブルに客がいました。右隣は日本人、左隣は関西人でした。
もう少し詳しく描写しましょう。
右隣は30歳代後半から40歳代前半でしょうか、落ち着いた大人のカップルです。話し方や皿の取り分け方で、まだそれほど親しい間柄ではないことが見て取れます。
左隣は大阪弁を母国語とするオッサン二人です。スーツ姿ですが、当然Yシャツは白ではありません。一人は青の縦縞、もう一人はピンクの縦縞です。決してヤーさんという訳ではなく、部長か課長クラスのサラリーマンといった感じです。

このベタベタな関西人のオッサン達は、店に入ってからズーッと大声で話しています。携帯電話で。
一本も電話はかかってきません。全部自分でかけてるんです。
「どうも社長。今?東京ですわ。どうですか?今度ゴルフでも」
どう聞いても急ぎの用件じゃありません。
ただ単に営業に行くべきところを電話で済ませているのか、忙しいのを周囲の客に見せびらかしているのか、とにかく店中の注目を集めています。

ところが真に注意すべきは右隣の大人のカップルだったのです。
どうやら二人は、海外旅行好きで意気投合したらしく、お互いのフランス旅行体験談なんかを話し合っています。

「日本でフランス料理食べないね」「そうそう」

そして二人は一つの結論に達します。


「本場で食べるから美味しいんだよね」




言ってますよ、




中華料理食いながら。





こいつらニセモノです。本物志向を語るニセモノ野郎です。危険な人種です。人類の敵です。即刻処刑してください!総統!




そうこうしているうちに、左隣の関西人が大声で店員に難癖をつけはじめました。

どうやら、「味が酸っぱい」「腐っている」と言っているようです。

店員に向かってしつこく繰り返します。


「一口食うてみ、いいから一口食うてみ、一口食うてみろって、いいから一口食え」


慌てて別の店員が飛んできました。




「お客様、ご注文の品は




黒酢炒めです。





その後、そそくさと帰ったところを見ると、この関西人は人類の敵ではなさそうです。総統!


あー!醤油がしょっぱい!

2004年8月8日(日) 日曜日のペペ

電車に乗っていた。
おそらく盲目であろう初老の男が点字の本を読んでいた。
その隣に若い男が座っていた。
おそらく健常者であろうこの若い男はヘッドフォンをしたまま寝ていた。
なんだかとても面白い光景に思えた。

日曜日だというのに早朝から出勤。
建物が検査のため停電になるというので、各種サーバを停止させなければならない。
一介のユーザに過ぎなかった私が、UNIXやらSolarisやらのコマンドを叩いている。
なんだかとても奇妙な光景に思えた。

問題は停電終了後の復旧なのだが、それは7時間後。
他に出勤した数名と、冷房も照明もない所で7時間も待つ必要はないね、ということになり解散した。飯でも食おうか、お茶しようか、といったことのないビジネスライクでドライな関係がとてもいい。
「また夕方に」と言って解散した。
一人は喫茶店で本を読んで過ごすと言う。家に帰ると子供がうるさくて読みたい本もゆっくり読めないから、ということだった。なんだかとても面白いなあと感じた。

そんな一時帰宅の帰路の電車の中で盲目の読書家を見た。
一方で若い男女が寄り添って熟睡していた。きっと朝まで二人で過ごしたのだろう。

時間があるので映画でも観ようかと思ったが、これと言って観たい映画が思い付かない。
『サンダーバード』でも、とも思ったが、考えてみれば私が「サンダーバード」を好きな理由はよくできたミニチュアにあるのであって、実写で観たい衝動は全くこれっぽっちも起きないのであった。東武ワールドスクエア大好きなんだけどなあ。ちなみにミニチュア好きだから矢口が好きなわけではない。

マンガ喫茶で過ごすことも考えたが、今マンガ喫茶に行く必然性がない。いっそ家に帰って高校野球を見ようと思った。

昨日はヨメが不在だったこともあり、久しぶりに独身貴族を満喫しようと、朝からパソコンで諸々遊びながら、高校野球を見て、ケーブルテレビでヤクルト戦のナイターを見て、終了後なお延長で試合中の巨人−阪神戦を見た。終わったら夜11時を過ぎていた。12時間以上野球を見ていても飽きないことが分かった。私は“2ちゃん”で「競馬好き」に分類されているが、「野球好き」にして欲しいと思った。ただ高校野球は切なくっていけない。特にあのサイレンがいけない。胸が苦しくなる。
冷房のきいた室内で炎天下の高校野球を見ているのも、なんだか奇妙な光景に思えた。
ていうか、野球より「ハロモニ」を見なければ。

通勤経路を通勤の時間帯に帰路に着く。いつもと逆のルート。人々が生活に出る時間帯に家への道を歩く。普段見慣れた光景が、時間帯が変わっただけで新鮮に思えてくる・・・かと思ったらそうでもなかった。考えてみれば、朝までファミレスでだべって帰るのと同じ光景だった。

途中、二人の老婆が会話していた。
「あたしゃもう85歳だよ」
「あら、若いね。70歳代だと思ってたよ」
「やだよ、もうすぐ90歳なんだよ」
たいして変わらないと思った。

2004年8月15日(日) 弁当小僧

実は数日帰省していました。その際、電車の中で弁当を食べたんですね。
弁当といっても、所謂駅弁ではなく、デパ地下で売ってる弁当なんですけど。

ここで私は一つの法則を発見しました。






「中華弁当は買うな」





前々から気付いてはいたのです。






箸でチャーハンは食べにくい。






いや、まあ、デカ文字で書くほどのことじゃないんですけどね。

チャーハンはパラパラしているもの、という常識は「美味しんぼ」で世間に広められたわけですが、真面目な話、若い方はご存知ないかもしれませんが、それ以前はベチャベチャしたチャーハンなんて当たり前にあったのですよ。現在常識となっているものが実は私が生まれて三十余年の間に生まれた常識・・・なんてもんがあるんです。ワインとかね。昔はワインと言えば赤玉ポートワインのことだったんですよ。サッカーとかね。あんなもん客席がガラガラなのが日本では常識だったんですよ。歳とったもんだ。

それはさておき、中華弁当に話は戻ります。

じゃあチャーハンは諦めて白飯にすれば中華弁当は成り立つか?というとおかずにも問題があります。実は水分が多いのです。

例えば、今回私が買った弁当には「エビチリ」「チンジャオロース」が入ってました。汁物とまでは言いませんが、どうしてもソースが液漏れする危険性があります。

他に焼売や餃子も入っていました。これ自体は液漏れはしないものの、タレやラー油といった水分が必要になります。
ピューとか醤油が服にかかったりします。そんな時に限って白いシャツなんか着てたりするのです。「ミートソースを喰う時に白いシャツを着るな」「カレーうどんを喰う時は要注意」と古くからの言い伝えがあるように、あの弁当の醤油の小袋を切る時は神経を尖らせる必要が有ります。開封時ばかりではありません。食べ終わってもなお弁当の空き箱を乱雑に扱うことは許されないのです。

つまり、中華料理の多くはケータリングには向かないのです。

逆にケータリングに向く中華料理を考えてみましょう。
春巻きはやはり醤油を必要とするでしょう。もちろん具の味付け次第で醤油無しでもいけます。が、弁当用であることを考えた場合、あまりコストのかかった春巻きは考えにくい。コスト面から考えればフカヒレなんてものは使用できるはずもなく、メジャー所の麻婆豆腐もソース物の一種です。酢豚、八宝菜、回鍋肉なども考えられますが、私が最もケータリングに向いていると思うのはちまきと肉まんです。でもそれは中華弁当ではありません。ちまき肉まん弁当です。いや、もっといいものがありました。

ザーサイご飯

ま、日の丸弁当みたいなもんですな。



最後に、最近もう一つ発見した法則を紹介して終わりましょう。





「水遊びが好きなのが子供




 火遊びが好きなのが大人」







なんだよ結局シモネタかよ。

2004年8月19日(木) 移転のお知らせ

ひとりごつは下記のアドレスに変更になりました。

http://pepeci.exblog.jp/

どうぞよろしく。

[先月] [目次] [来月] [最新ごつ]

トップに戻る