2003年6月24日(火)のひとりごと 「賢者の贈り物2」
賢者の贈り物2。いわゆる「K2」。または「リローテッド」(<観てもいないのに)。
また元上司の話。
今度は局長。課長よりもっと偉い。
この局長の下ではいろいろ働いたなあ。
やれ中学の時の同窓会を開くから案内状を作ってくれとか、
やれ結婚式でスピーチするから原稿をワープロ打ちしてくれとか、
やれ自宅でバーベキュー大会をやるから地図を作ってくれとか・・・
仕事の思い出が一つもありません。
まあ、これだけ私は働きましたからね、彼が定年退職する時に記念品をいただいたわけですよ。
って、おかしいだろ。普通、退職する人に俺が記念品を贈呈するもんだろ。なんで退職する人からもらってんだよ、俺。
そういうわけで変わった人だったわけですよ。
仕事が出来るんだか出来ないんだかワケワカンナイ人でしてね。
会議とかダンマリなの。しまいに寝ちゃうの。でも根回しだけはちゃんとしてるから、それなりにまとまるの。
見事な「寝業師」。
ところが真正面からつっこまれると逃げ出しちゃうか寝ちゃうかしちゃう。
「寝業師」って言うか寝過ぎ。寝たきり老人。立って歩けないの。
不思議な人でしたよ。
「午後から出かける」ってんで出張か何かかと思ったら、「手打ちそばの講習会に行ってくる」だって。
「すいません、ウチはこれから手打ちそばの新規事業でも始めるんでしょうか?」って聞けばよかった。
職場の慰労会というか、社員旅行代わりの食事会がありまして、その時の会場は横浜中華街だったわけです。
当然局長は偉い人なわけですから、最初に挨拶なんぞするわけです。
ところが「本日局長は来ていません」と司会が言う。
「代わりに中国人の李さんから挨拶があります」
出てきたのはゼンジー北京みたいな格好した局長。ご丁寧に付け髭までして。
「ニイハオ」だって。
その次からは司会の耳元にささやくだけ。いかにも通訳してるフリで司会が挨拶の言葉をしゃべる。
「ふんふん」なんてうなずいたりして司会の芸も細かい。
ていうか、中国語分かるのかよ司会。
そしたら「シェーシェー」とか言って去っちゃうの、局長。
何だよ、「ニイハオ」と「シェーシェー」しか言ってねえじゃねえか。
あんた60歳にもなって何やってんだよ。
そもそも誰だよ李さんって。
私は当時総務的部署で郵便の整理なんぞもしていたが、今にして思えば、局長宛に貸衣装屋からのメールがあったわ。
それもタキシードとか晴れ着とかではなく、明らかに仮装系。
そういや京都に社員旅行した時の宴会で「幼稚園児」の衣装で寸劇やってたわ。
「バブー」とか言ってやがんだよ、60歳のジイサンが。
で、そんな彼からいただいた退職記念品ですけどね。ワインだったんです。
特製ラベルの。
よくあるでしょ、結婚式の引き出物とかで、新郎新婦の写真入りのいわゆるオリジナルラベル。
アレですよ、アレ。
「○○(←局長の名前)退職記念」とか書かれてて、そこにデカデカと描かれた
局長の似顔絵。
60歳過ぎのジイサンの似顔絵ラベルワイン
自前で作ったんだって。退職金で。
えーっと、ごちそうさまでした。