2002年10月14日(月)のひとりごと 「俺はモー娘。のファンじゃない」


前回の続き。

そういうわけでモー娘。のDVDを借されたわけだが、ここには根本的な誤解があることを指摘しておかねばならない。


私は矢口真里が好きなのであってモーニング娘。のファンではない。

ついでに言えば、矢口真里のファンではなく矢口真里が好きなのだ。

私は時々「●●好き(ずき)」という言い回しをする。
例えば「森田芳光好き」「夏川結衣好き」等がそれであるが、これは「きれい好き」「競馬好き」といった類の比較的軽い意味であり、言わばファンの日本語訳に近い。
従って、矢口真里好きでもなく矢口真里が好きが正しいのである。

この●●ファン●●が好きの両者にどれほどの差異があるのか、具体的に説明しよう。

万万万が一、偶然街中で本人に遭遇したと仮定したとする。

その時の第一声が「ファンですっ!」だったとしたらどうだ。

その次に続く言葉は「サインしてください」「握手してください」だろう。


ところが第一声が「好きですっ!」だったとしたらどうだろう。

後に続くのはもう


「つき合ってください」
「結婚してください」しかないではないか。


以上のように両者には大きな隔たりがあるのだ。

そういうわけで、たしかにヤグチを見られるのは嬉しいが、ただでさえ時間の無い昨今、モー娘。のライブDVDを借りてもなあ・・・。


泣いちゃったけどさ



「アンコールで、メンバー一人一人が挨拶しますね。今日のコンサートに対するお礼みたいなもんなんですけど、その頃から中澤裕子のアップがインサートされます。あの辺りから、いよいよ最後なんだなって感じが盛り上がってきますね」
「それもあるけど曲の並びもある。終盤、初期の頃の曲が続くだろ。それでアンコール前が、モー娘。が大ブレイクして国民的アイドルとなったLOVEマシーンなわけだ。モー娘。と中澤裕子の歴史を感じるだろ」
「挨拶の最後が中澤で、今度は他のメンバーのアップがインサートされますね」
「泣くだろ」
「しかも中澤一人を5台くらいのカメラが押さえてるでしょ」
「スタッフロールを見ると20台くらいのカメラクルーがいる」
「『東京オリンピック』ですね」
「そうそう」
「曲なんかほとんど1秒もないカットの連続」
「その後また歌うだろ。その中で中澤裕子が一瞬だけ泣き崩れるんだよ。それをちゃんとカメラが抜いている」
「I Wishでしたか。1秒とないショットですね」
「いやあ、ドキュメンタリーとしても傑作だろ」

だから周囲は誰もついてこられない。


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